ワァァァァァァァァー!
観客「剛田! 剛田! 剛田! 剛田! ・・・。
観客「花園! 花園! 花園! 花園! ・・・。


カン! カン! カン!
実況「な、なんと! 今年の文化祭のメインイベント、プロレス同好会の特別試合!
  注目カード『剛田 VS 花園』は歴代の記録の中で最長の試合にも関わらず
  ドローで終わってしまいました!」


ワァァァァァァァァー!
部員「剛田先輩、花園先輩、大丈夫ですか?」
剛田「大丈夫だ。」
花園「うむ、その通り!」

会員(・・・こいつらさっきドローしたんじゃねーのかよ!?)

試合も終わり、控え室に(担架で)戻って来た2人にプロレス同好会の会員達が声を
掛けたのだが・・・。

剛田&花園「さぁ! みんな、飲みに行くぞー!」

そのまま起きあがると着替えをし、肩を組みながら外へ出ていった。

会員(まじかよ・・・。)

この二人は人間じゃ無かった・・・。


剛田「今度は決着つけるぞ!」
花園「うむ! やってやろう!」

行きつけの居酒屋で、2人は酒を片手に話をしていた。
もちろん、周りは死んでいる。

剛田「ところで花園!」
花園「なんだ?」
剛田「今後の事なんだが・・・。」
花園「あの事か・・・?」
剛田「そうだ。」

実はプロレス同好会は少々窮地に陥ってる。年々会員の数が減っているのだ。
早い話が同好会の存続が危ない。

剛田「何かいい案、思いついたか?」
花園「うむ・・・。」

今日で文化祭も終わった。するとあっと言う間に来年である。

花園「今年中に手は打たんとな・・・。」

花園は考えていた。
中央執行部からも、若干ご意見が来ているらしい。部室を明け渡せ・・・と。

花園「そうだ!
剛田「何かあるのか?」
花園「うむ、俺の知り合いに映研の部員がいる。」
剛田「それで?」
花園「プロモーション・ビデオを作って貰うんだ!
剛田「おぉ!」


それが「我が道」の始まりだった。

部員「部長、どうでしょう? この話。」
篠原「・・・・・・。」

花園の知り合いの映研部員が部長の「篠原 遥」に例のプロモ・ビデオの話をしていた。

篠原(これじゃ、類は何とかを呼ぶじゃない!)

ここ映研もご存じ、中央執行部のお小言が聞こえ始めている。

部員「ねっ、部長。このままじゃ僕、殺されますよ・・・。」

相手が花園では殺されるだけでは済まないだろう。

篠原「でもね〜、昨日文化祭終わったばかりよ。それでなくても夏を潰したのに人を
  動かすの? それともあなたが全てやる?」
部員「今すぐって訳では無いですから・・・。要は4月までに出来ればいいんですか
  ら・・・。うちも結構やばいんでしょ、部長?」
篠原「うっ・・・。」

さすがにこれにはないも言えない。

篠原「・・・わかったわよ。但し構成はあんた! 撮影は年明け後期の試験終了後1
  週間! 2月中に完成、引き渡し。以上!」

篠原(仕方ない・・・っか。)

これが悪夢の元凶(?)だった。


花園「うむ、わかった。ありがとうな!」

花園は電話を置くと後ろを向いた。

花園「テスト明けからやってくれるそうだ」
剛田「そうか! これでいくらか部員も増えるだろう。」
花園「我々もメインで出演するそうだ!」
剛田「何っ! それでは体をもっと鍛えなければ・・・。」
花園「うむ、その通り!」

熱き男達は誓い合った・・・が!

剛田「史学科では今、何を勉強しているのだ?」
花園「うむ、どうだろう・・・。」

先にやることがあった2人であった・・・。


部員「えぇっと・・・。プロ同会員のトレーニングを撮って、フェイスCUPの連続
  FI、花園達の試合もFIさせて、最後に・・・。」
篠原「なるほど、部員の顔のクローズ・アップをフェーダ・インか・・・。
  悪くないわね。編集いけそう?」
部員「えぇ大丈夫ですよ。文化祭実行委員会もいい映像−え−撮ってますから・・・
  迫力出ますよ〜。」
篠原「編集が言うなら大丈夫ね! よし、これで決まり!」

数日後、映画研究部の手により「プロレス同好会−プロモーション・ビデオ−」の制作が始まった。

会員一同「イッチ・ニッ・イッチ・ニッ・・・。」

ランニング風景・・・もちろんバックは夕日。

部員「晴れて良かったですね・・・部長。」
篠原「ホントよね・・・。こういうシーンって結構うまく撮れないのよね・・・。
  よくある風景のくせに・・・。」


剛田「1、2、3・・・。」

剛田が片手腕立てをする。汗がきらきら光る。

篠原「レフ板・・・、引っ込めて欲しいわね・・・。」


花園「このマシンはな・・・。」

花園が丁寧にレクチャーしている。

部員「あんなごついの見て、入る会員いるのかね・・・。」
篠原「・・・・・・。」


部員「それでは、シーン35・最終カットです。」
篠原「さぁ! しっかりいくわよ!」
部員「アクション・スタート!」

剛田と花園が対峙する。両者睨み合ったままだ。

・・・・・・・・・・・!
2人の腕が交差する。

・・・バシッ!
そのまま肩を組み・・・、カメラに向く。

親指を立てながら・・・

剛田&花園「君も一緒にプロレスをやろうぜ!


篠原「あんた達、酒強いわね・・・。」

ただいま、映研とプロ同の合同打ち上げの真っ最中・・・。
と言いたいが、残っているのは例の3人しかいない。

剛田「篠原さんこそ、強いっすね。」
花園「うむ、その通り!」
篠原「ま、無事に終わったのが何よりだけど・・・。
  テープは今週中に出来ると思うから。」
花園「本当に有り難うございます。」
剛田「期待してますよ。」

この後は・・・、語らないでおこう。


剛田&花園「君も一緒にプロレスをやろうぜ!
−−− プロレス同好会 −−−

剛田「篠原さん、いや部長! 俺を使って下さい。」
花園「剛田! お前がその気なら俺はお前以上になってやる!」


無事に出来たプロモ・ビデオは熱き漢達を目覚め(?)させた。

篠原(何でこうなるのよ〜。)

自分の演技(?)の才能を発見し、映研に鞍替えしてきた剛田。
剛田をライバル視してきて、剛田の演技力に負けじと付いてきた花園。


剛田&花園「部長! よろしくお願いします!

篠原「あ〜! むさ苦しい!


これから進む彼らの「我が道」・・・。それは一体・・・?


だが数ヶ月後、2人は映研に貢献することになる・・・。

篠原「も〜〜、最近の若者ってのはどうしてこんなにヤワなんだろう?」
剛田&花園「うぃっすっ!!

Fin

後書き

どうも、「R.S.C.」所属の『青葉 零』です。
今回は、他の仕事を無視してこんなもの書いてみました。うちの代表兼雑用係の『RASVEL』君も ダブルキャストにはまりましてね・・・。予約特典の台本やらファンブックやらを見せてもらい、もー最高!って感じですよね!
この話は実は下書きが存在しません。本当です。
理由は簡単なんですよ。テープに録った「door」(シングルが今度でるそうで)を聞きながら大学に行く途中、設定にあった話を思い出しながら
(こんなエピソードはどうかな?)
と、出来たのを一発文章変換したのがこの作品です。
空想癖があるもので、こんな感じに作った作品(オリジナル等)が沢山あるんですけどね・・・。UP出来ないんですよ、長くて推考しないと・・・。
でも『RASVEL』君の方がもっと空想癖が強いかも・・・。
そんなこんなで仕事そっちのけ、テスト勉強しなきゃいけない『青葉 零』でした。

そういえば、僕Onlyの作品、初めて公開するな・・・。

掲載許可番号:raln0003


作品情報

作者名 青葉 零
タイトルダブルキャスト 映研SSシリーズ
サブタイトル我が道を行く!
タグダブルキャスト, 篠原遥, 花園, 剛田
感想投稿数22
感想投稿最終日時2019年04月10日 01時38分39秒

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6: 素晴らしい。最高!3票(13.64%)
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  • [★★★★☆☆] 大笑いしてしまいました(笑)
  • [★★★★★☆] 面白かったけど、シナリオ本編の続編も書いて下さい。
  • [★★★★★☆] キャラ的にこの二人は気に入っていたので、面白く読ませていただきました。
  • [★★★★★☆]
  • [★★☆☆☆☆] ガンバレヨ。
  • [★★☆☆☆☆]
  • [★★★★☆☆] まあますっねー^^;
  • [★★★★★★] あはははは
  • [★★★★☆☆] 続編に期待!