1
ワァァァァァァァァー!
観客「剛田! 剛田! 剛田! 剛田! ・・・。」
観客「花園! 花園! 花園! 花園! ・・・。」
カン! カン! カン!
実況「な、なんと! 今年の文化祭のメインイベント、プロレス同好会の特別試合!
注目カード『剛田 VS 花園』は歴代の記録の中で最長の試合にも関わらず
ドローで終わってしまいました!」
ワァァァァァァァァー!
部員「剛田先輩、花園先輩、大丈夫ですか?」
剛田「大丈夫だ。」
花園「うむ、その通り!」
会員(・・・こいつらさっきドローしたんじゃねーのかよ!?)
試合も終わり、控え室に(担架で)戻って来た2人にプロレス同好会の会員達が声を
掛けたのだが・・・。
剛田&花園「さぁ! みんな、飲みに行くぞー!」
そのまま起きあがると着替えをし、肩を組みながら外へ出ていった。
会員(まじかよ・・・。)
この二人は人間じゃ無かった・・・。
剛田「今度は決着つけるぞ!」
花園「うむ! やってやろう!」
行きつけの居酒屋で、2人は酒を片手に話をしていた。
もちろん、周りは死んでいる。
剛田「ところで花園!」
花園「なんだ?」
剛田「今後の事なんだが・・・。」
花園「あの事か・・・?」
剛田「そうだ。」
実はプロレス同好会は少々窮地に陥ってる。年々会員の数が減っているのだ。
早い話が同好会の存続が危ない。
剛田「何かいい案、思いついたか?」
花園「うむ・・・。」
今日で文化祭も終わった。するとあっと言う間に来年である。
花園「今年中に手は打たんとな・・・。」
花園は考えていた。
中央執行部からも、若干ご意見が来ているらしい。部室を明け渡せ・・・と。
花園「そうだ!」
剛田「何かあるのか?」
花園「うむ、俺の知り合いに映研の部員がいる。」
剛田「それで?」
花園「プロモーション・ビデオを作って貰うんだ!」
剛田「おぉ!」
それが「我が道」の始まりだった。
2
部員「部長、どうでしょう? この話。」
篠原「・・・・・・。」
花園の知り合いの映研部員が部長の「篠原 遥」に例のプロモ・ビデオの話をしていた。
篠原(これじゃ、類は何とかを呼ぶじゃない!)
ここ映研もご存じ、中央執行部のお小言が聞こえ始めている。
部員「ねっ、部長。このままじゃ僕、殺されますよ・・・。」
相手が花園では殺されるだけでは済まないだろう。
篠原「でもね〜、昨日文化祭終わったばかりよ。それでなくても夏を潰したのに人を
動かすの? それともあなたが全てやる?」
部員「今すぐって訳では無いですから・・・。要は4月までに出来ればいいんですか
ら・・・。うちも結構やばいんでしょ、部長?」
篠原「うっ・・・。」
さすがにこれにはないも言えない。
篠原「・・・わかったわよ。但し構成はあんた! 撮影は年明け後期の試験終了後1
週間! 2月中に完成、引き渡し。以上!」
篠原(仕方ない・・・っか。)
これが悪夢の元凶(?)だった。
花園「うむ、わかった。ありがとうな!」
花園は電話を置くと後ろを向いた。
花園「テスト明けからやってくれるそうだ」
剛田「そうか! これでいくらか部員も増えるだろう。」
花園「我々もメインで出演するそうだ!」
剛田「何っ! それでは体をもっと鍛えなければ・・・。」
花園「うむ、その通り!」
熱き男達は誓い合った・・・が!
剛田「史学科では今、何を勉強しているのだ?」
花園「うむ、どうだろう・・・。」
先にやることがあった2人であった・・・。
3
部員「えぇっと・・・。プロ同会員のトレーニングを撮って、フェイスCUPの連続
FI、花園達の試合もFIさせて、最後に・・・。」
篠原「なるほど、部員の顔のクローズ・アップをフェーダ・インか・・・。
悪くないわね。編集いけそう?」
部員「えぇ大丈夫ですよ。文化祭実行委員会もいい映像−え−撮ってますから・・・
迫力出ますよ〜。」
篠原「編集が言うなら大丈夫ね! よし、これで決まり!」
数日後、映画研究部の手により「プロレス同好会−プロモーション・ビデオ−」の制作が始まった。
会員一同「イッチ・ニッ・イッチ・ニッ・・・。」
ランニング風景・・・もちろんバックは夕日。
部員「晴れて良かったですね・・・部長。」
篠原「ホントよね・・・。こういうシーンって結構うまく撮れないのよね・・・。
よくある風景のくせに・・・。」
剛田「1、2、3・・・。」
剛田が片手腕立てをする。汗がきらきら光る。
篠原「レフ板・・・、引っ込めて欲しいわね・・・。」
花園「このマシンはな・・・。」
花園が丁寧にレクチャーしている。
部員「あんなごついの見て、入る会員いるのかね・・・。」
篠原「・・・・・・。」
部員「それでは、シーン35・最終カットです。」
篠原「さぁ! しっかりいくわよ!」
部員「アクション・スタート!」
剛田と花園が対峙する。両者睨み合ったままだ。
・・・・・・・・・・・!
2人の腕が交差する。
・・・バシッ!
そのまま肩を組み・・・、カメラに向く。
親指を立てながら・・・
剛田&花園「君も一緒にプロレスをやろうぜ!」
篠原「あんた達、酒強いわね・・・。」
ただいま、映研とプロ同の合同打ち上げの真っ最中・・・。
と言いたいが、残っているのは例の3人しかいない。
剛田「篠原さんこそ、強いっすね。」
花園「うむ、その通り!」
篠原「ま、無事に終わったのが何よりだけど・・・。
テープは今週中に出来ると思うから。」
花園「本当に有り難うございます。」
剛田「期待してますよ。」
この後は・・・、語らないでおこう。
4
剛田&花園「君も一緒にプロレスをやろうぜ!」
−−− プロレス同好会 −−−
剛田「篠原さん、いや部長! 俺を使って下さい。」
花園「剛田! お前がその気なら俺はお前以上になってやる!」
無事に出来たプロモ・ビデオは熱き漢達を目覚め(?)させた。
篠原(何でこうなるのよ〜。)
自分の演技(?)の才能を発見し、映研に鞍替えしてきた剛田。
剛田をライバル視してきて、剛田の演技力に負けじと付いてきた花園。
剛田&花園「部長! よろしくお願いします!」
篠原「あ〜! むさ苦しい!」
これから進む彼らの「我が道」・・・。それは一体・・・?
だが数ヶ月後、2人は映研に貢献することになる・・・。
篠原「も〜〜、最近の若者ってのはどうしてこんなにヤワなんだろう?」
剛田&花園「うぃっすっ!!」
後書き
どうも、「R.S.C.」所属の『青葉 零』です。
今回は、他の仕事を無視してこんなもの書いてみました。うちの代表兼雑用係の『RASVEL』君も ダブルキャストにはまりましてね・・・。予約特典の台本やらファンブックやらを見せてもらい、もー最高!って感じですよね!
この話は実は下書きが存在しません。本当です。
理由は簡単なんですよ。テープに録った「door」(シングルが今度でるそうで)を聞きながら大学に行く途中、設定にあった話を思い出しながら
(こんなエピソードはどうかな?)
と、出来たのを一発文章変換したのがこの作品です。
空想癖があるもので、こんな感じに作った作品(オリジナル等)が沢山あるんですけどね・・・。UP出来ないんですよ、長くて推考しないと・・・。
でも『RASVEL』君の方がもっと空想癖が強いかも・・・。
そんなこんなで仕事そっちのけ、テスト勉強しなきゃいけない『青葉 零』でした。
そういえば、僕Onlyの作品、初めて公開するな・・・。
掲載許可番号:raln0003
作品情報
作者名 | 青葉 零 |
---|---|
タイトル | ダブルキャスト 映研SSシリーズ |
サブタイトル | 我が道を行く! |
タグ | ダブルキャスト, 篠原遥, 花園, 剛田 |
感想投稿数 | 22 |
感想投稿最終日時 | 2019年04月10日 01時38分39秒 |
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評価 | 得票数(票率) | グラフ |
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6: 素晴らしい。最高! | 3票(13.64%) | |
5: かなり良い。好感触! | 5票(22.73%) | |
4: 良い方だと思う。 | 6票(27.27%) | |
3: まぁ、それなりにおもしろかった | 3票(13.64%) | |
2: 可もなく不可もなし | 3票(13.64%) | |
1: やや不満もあるが…… | 2票(9.09%) | |
0: 不満だらけ | 0票(0.0%) | |
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コメント一覧(クリックで開閉します)
- [★★★★☆☆] 大笑いしてしまいました(笑)
- [★★★★★☆] 面白かったけど、シナリオ本編の続編も書いて下さい。
- [★★★★★☆] キャラ的にこの二人は気に入っていたので、面白く読ませていただきました。
- [★★★★★☆]
- [★★☆☆☆☆] ガンバレヨ。
- [★★☆☆☆☆]
- [★★★★☆☆] まあますっねー^^;
- [★★★★★★] あはははは
- [★★★★☆☆] 続編に期待!