2005年10月01日
詩織と河川敷きの芝生の上。
「今日もいい天気だね」
「うん‥‥そうね。風も暖かくなってきて、ほんとに気持ちいい」
「‥‥‥退屈じゃない?」
「ううん、全然。わたし‥‥こうやって話するのって、好き」
「それなら良かった。
なんか無理に誘ったみたいで‥‥どうかなって思ってたんだよ」
「そんなこと‥‥
こういう所に座って、こうやって一緒に話したりするのって久しぶりだったから‥‥うれしいなぁ‥って」
「そ、そっか‥‥でも喜んでもらえて俺も嬉しいよ‥‥」
「ふふっ‥‥‥」
「でも‥‥ほんとにあったかくなってきたよね」
「あ‥‥ほら、見て見て」
「ん? どうしたの?」
「これ‥‥」
「あ、つくしか」
「もう‥‥‥春なのね」
「そうだよな‥‥もう明後日卒業だしなぁ‥‥春か‥」
「ねえ‥‥」
「なに?」
「‥‥‥‥ううん。別に」
「なんだ。気になるなぁ」
「いいの。ほんとになんでもないから」
「そっか」
「もうすぐ‥‥‥卒業か」
「あ、あのさ‥‥卒業したら‥‥‥」
「ん? ‥‥‥なに?」
「卒業したら‥‥」
その時春の風が少し強めに吹いて、詩織の髪を乱し、同時に俺の言葉を遮った。
作品情報
作者名 | じんざ |
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タイトル | あの時の詩 |
サブタイトル | 38:春 〜卒業まであと2日〜 |
タグ | ときめきメモリアル, ときめきメモリアル/あの時の詩, 藤崎詩織 |
感想投稿数 | 280 |
感想投稿最終日時 | 2019年04月12日 18時14分58秒 |
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