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作品一覧

  • 君がしてくれること。僕が出来ること [Kanon][2005年10月26日]
    筆者:じんざ, 原作:Kanon, キーワード:川澄舞, 沢渡真琴, 梅宮辰夫
    こうも味気ない場所なのか。
    人が居ないだけで。光が無いだけで。
    舞に付き合うようになってからという物、何度見ても、この光景にだけは馴染めない。
    真っ直ぐに伸びる廊下は、どこか果てしない所に続いてる気がする。昼間なら、あの向こうには教室がある筈だ。
    今は……
    (初掲載:2000年01月18日)
  • きっとだよ。約束だからね。一緒に居ようね。ずっとずっと一緒に [Kanon][2005年10月26日]
    筆者:じんざ, 原作:Kanon, キーワード:川澄舞, 沢渡真琴, 梅宮辰夫
    笑っていた。
    嬉しそうな笑顔で。
    楽しそうな笑顔で。
    俺の答えに、何度も何度も答えてくれた。
    聞かなくてもいい事だったかもしれない。
    でも、名前を呼びたかった。答えを聞きたかった。
    (初掲載:2000年01月18日)
  • 第1話 [たとえばこんな物語][2005年10月26日]
    筆者:じんざ, 原作:Kanon, キーワード:相沢祐一, 水瀬名雪, 月宮あゆ, 美坂香里
    あれは一体なんだったのだろう。
    今でも、ふと思う事がある。
    夢か幻か。
    どちらにしても、もうわからない事だった。
    もう会えないのだろうか。
    あの季節に。
    二度と無いあの季節に。
    (初掲載:2000年08月18日)
  • 「祐一」、「名雪」 [After ...][2005年09月30日]
    筆者:け〜くん, 原作:Kanon, キーワード:相沢名雪, 相沢春日, 相沢祐一
    ぴぴぴぴ……
    気だるい眠気を追い払う電子音。
    寝ぼけ眼をこすりながら、枕元に置かれた目覚まし時計のスイッチを切る。
    春の陽射しがようやく布団の誘惑に負けないくらい強くなったのがわかる。
    このまま、しばらくぼーっとしているのも気持ちいいかもしれない。
    が、そんな悠長なことを言っていたら仕事に遅れるし、朝飯にもありつけない。何せうちの女房と来たら、寝起きは昔から非常に悪いのだから。
  • Coda[2005年11月15日]
    筆者:雅昭, 原作:Kanon, キーワード:美坂香里, 倉田佐祐理, 川澄舞, 相沢祐一, 水瀬名雪, 北川, 他
    雪の装いを外そうとしている校舎は、かえって白く感じられた。
    春休みの間に強まった日差しが染めているのか、まだかすかに残る雪が最後の輝きを放っているのか俺には分からなかった。
    中庭に立てられたベニヤ板に大きく貼り付けられた、模造紙に書かれたクラス発表。
    その中からいつもの4人組の名前を探す。あいにくと、俺と名雪、北川の名前は同じ紙の上に書かれてはいなかった。
    そして、名雪の親友である香里の名は……
    (初掲載:2000年06月12日)
  • 夏の時間[2005年11月15日]
    筆者:雅昭, 原作:Kanon, キーワード:美坂香里, 倉田佐祐理, 川澄舞, 相沢祐一, 水瀬名雪, 北川, 他
    窓からさし込む光が絨毯にコントラストを作り、レースのカーテン越しには青空と雲がくっきりと境界を主張する夏の午後。
    俺の意識は佐祐理さんの子守歌でこちら側と向こう側の境界線をさまよっていた。
    難なく内部進学できた佐祐理さんとはうらはらに、舞は内申でいい事を書かれるはずもなく、成績と相まって今年の夏は受験生をする羽目になっている。俺だってうかうかしていれば明日は我が身だ。
    だからこうして佐祐理さんの家で勉強会を開いてもらっているのだが……
    (初掲載:2000年06月22日)
  • Moist Air[2005年11月15日]
    筆者:雅昭, 原作:Kanon, キーワード:美坂香里, 倉田佐祐理, 川澄舞, 相沢祐一, 水瀬名雪, 北川, 他
    空から振ってくるもので煩わしくないものと言えばなんだろう?
    「夏の前には雨が降る、か」
    祐一はベッドから身を起こして外を眺めていた。
    雨を落とす雲さえなければ一年で一番強い光を得られる季節だ。空から振ってくるものの例外に漏れず煩わしい雨は、祐一を飽きさせてもなお降り続けている……
    (初掲載:2000年08月16日)