筆者 | 雅昭 |
原作 | ときめきメモリアル |
シリーズタイトル | 悪意に満ちたSS〜沙希編 |
作品一覧
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序章 [悪意に満ちたSS〜沙希編][2005年11月15日]
原作:ときめきメモリアル, キーワード:虹野沙希
あの日。あの2日。
その日がなければどれだけ僕たちは違った2人になれていられたんだろう。
ずっと夢見る18歳のままで居られたかも知れない。
(初掲載:1997年12月21日)
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第1話 [悪意に満ちたSS〜沙希編][2005年11月15日]
原作:ときめきメモリアル, キーワード:虹野沙希
君が僕を呼びだしたのは卒業式からずいぶん経った桜が散り始めた日だった。
桜の木の下で一緒に食事をしようという誘いだった。
(初掲載:1997年12月21日)
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第2話 [悪意に満ちたSS〜沙希編][2005年11月15日]
原作:ときめきメモリアル, キーワード:虹野沙希
春が駆け足で役目をこなしていた。
僕たち2人は変わらず電話のやり取りをしながら時々会ったりして、普通の恋人達という状態を満喫した、春に誘われるように2人は流れていっていたんだ。
時は流れて行く。季節だっていつまでもこのままで居ることは無いと知っていながら。
(初掲載:1997年12月21日)
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第3話 [悪意に満ちたSS〜沙希編][2005年11月15日]
原作:ときめきメモリアル, キーワード:虹野沙希
男が差し出した名刺には一目でそれと分かる会社名が書かれていた。
こんな来客が有ること自体、僕の常識では考えつかなかった。さらに考えつかなかったのはその来客への彼女の対応だった。
(初掲載:1997年12月21日)
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第4話 [悪意に満ちたSS〜沙希編][2005年11月15日]
原作:ときめきメモリアル, キーワード:虹野沙希
あの日から僕たちは変わった。
毎日のように行われるダンス、発声、演技のレッスン。
僕は時間が許す限り彼女の状態を知るため会うように心がけた。
高校時代のように2人で会える時間が増えたのは思わぬ彼女からのプレゼントに思えた。
(初掲載:1997年12月21日)
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第5話 [悪意に満ちたSS〜沙希編][2005年11月15日]
原作:ときめきメモリアル, キーワード:虹野沙希
花束の花がしおれる頃、彼女は初めて待ち合わせ場所に来なかった。
もうすっかり決まっていたいつもの席に腰掛けながら、仕方なく窓の外を眺めてみると、こんな早い時間から街は夕日に染まっていくことに気が付いた。
(初掲載:1997年12月21日)
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第6話 [悪意に満ちたSS〜沙希編][2005年11月15日]
原作:ときめきメモリアル, キーワード:虹野沙希
民放が視聴率を捨てているとしか思えない番組構成をしている時間帯、平日4時台のいかにも制作費が無いことを露見させたがっているようにギャラの安そうな出演者をかき集めて電波に乗せてみただけという番組にかき集められた1人が彼女だった。
(初掲載:1997年12月21日)
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第7話 [悪意に満ちたSS〜沙希編][2005年11月15日]
原作:ときめきメモリアル, キーワード:虹野沙希
「なんのことだよ」
帰り道、立ち寄った喫茶店で改めて彼女に尋ねた。
彼女は、驚くくらい表情がなかった。声に金属音を感じた。唇の動きに規則正しさを見つけた。
デビューの意味よりも、何故それを僕に伝えなかったかそれが知りたかった。
(初掲載:1997年12月21日)
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第8話 [悪意に満ちたSS〜沙希編][2005年11月15日]
原作:ときめきメモリアル, キーワード:虹野沙希
東京か・・・。
あの場所から先に逃げ出したのは僕の方だった。
君のいろんな事、分からなくなって。
とても僕では追いつけやしない。
(初掲載:1997年12月21日)
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第9話 [悪意に満ちたSS〜沙希編][2005年11月15日]
原作:ときめきメモリアル, キーワード:虹野沙希
不満を叫ぶだけでは何も産み出すことはない。
笑って君を送り出すよ、僕が君を受け入れた証にね。
背中だけは見せられない、きっと泣き顔だろうから。
(初掲載:1997年12月21日)